胎児名義の登記後、胎児が死んでしまった場合

胎児名義の登記をしましたが、胎児が(この世に誕生する前に)死んでしまった場合(死産)の手続きの紹介です。

尚、この節は、生まれた赤ちゃんが、死んでしまった話ではありません。

 

ちなみに、赤ちゃんが生後間もなく亡くなってしまった場合は、

1.胎児名義の登記の後

2.胎児名義の住所と氏名の変更登記

3.その赤ちゃんの死亡による相続登記

となりますので、お間違えなく。

 

では、本題に入りまして、胎児が死産の場合の登記申請書は以下の通りとなります。

 

 

登記申請書 

 

 

登記の目的 ○番所有権更正

原   因 錯誤

更正後の事項 

 共有者 住所 持分6分の4 乙山花子

     住所 持分6分の1 乙山剛太郎

     住所 持分6分の1 乙山山子

権利者  住所 乙山花子

     住所 乙山剛太郎

     住所 乙山山子

義務者  住所 亡乙山太郎妻乙山花子胎児

 

添付書類 登記原因証明情報 登記識別情報(登記権利証)、印鑑証明書

     住所証明情報 代理権限証書

 

登録免許税 1000円

 

胎児名義の登記は、2分の1が母親(乙山花子)の所有であり、残り2分の1が胎児の所有となっていますが、胎児が死産でしたので、被相続人乙山太郎の相続人は、妻の乙山花子、ご両親の乙山剛太郎と乙山山子という想定で話を進めます。

 

妻と両親が相続人の場合の法定相続分は、妻が3分の2、残り3分の1を父と母親が有することになりますので、結局相続分は

◆妻(乙山花子)が3分の2

◆父(乙山剛太郎)が6分の1

◆母(乙山山子)が6分の1

の権利をそれぞれ持ちますので、それを登記します。

 

権利者は持分の割合が増えたり、新たに持分を有することになる乙山花子、乙山剛太郎、乙山山子となります。

 

一方、義務者は、登記名義を失う胎児となります。

その胎児が死亡してますので、義務者の相続人が申請をすることになります。

 

登録免許税は、不動産一個につき1000円です。