数次相続の事例1

数次の相続が発生した場合、原則として第1の相続登記、第2の相続登記というように、順次行うのが原則なのですが、例外として中間の相続が単独相続となった場合、中間の相続登記を省略して、直接現在の相続人へ相続による所有権移転登記ができます。

 

この中間が単独相続の場合を具体例を挙げてご紹介したいと思います。

 

A→B→D

 →C(相続放棄)

 

登記名義人はAさんです。

Aさんが亡くなり、その相続人がBとCさんですが、CさんがAさんの相続を放棄しました。その後、Bさんが亡くなり、Bさんの相続人がDさんという場合です。

 

この場合、AからDへ直接相続登記ができます。

中間の相続であるBCがCの相続放棄によって、Bの単独相続となっているわけです。

 

 

登記の目的 所有権移転

原因 平成28年1月1日B相続 平成30年1月1日相続

相続人(被相続人A)住所 D

添付書類 登記原因証明情報、住所証明情報、代理権限証明情報

 

平成28年1月1日B相続は、同日にAさんが亡くなり、Bが相続したこと

平成30年1月1日相続は、同日にBさんが亡くなり、Dが相続したこと

を表しています。

 

登記原因証明情報としては、AさんとBさんの出生から死亡までの謄本、Cさんの相続放棄申述受理証明書、Dさんの戸籍抄本、Aさんの除票(戸籍の附票)が必要となります。