「遺産分割の話し合い」と題しましたが、すでに誰が不動産を取得するかは、相続人の間では決まっている場合がほとんどでしょう。
あとは、遺産分割協議書を自分で作成して、相続人全員で署名と押印をします。
(遺産分割協議書は、用意してくれませんので、自分で作成しなければなりません。A4の紙を用意して、下の例を参考にしながら、作成してみましょう)
ちなみに、下の遺産分割協議は、不動産(土地全部、建物は持分10分の1)を私大西彰が取得するという内容です。
もし、遺産分割協議が行えない。協議がまとまらないという状況であれば、専門家にご相談された方がよいかと思います。
遺産分割協議書を作成する上での注意点は、物件の表示を登記事項証明書の記載を見ながら、正確に書き写すということと、署名は自筆で実印での押印は鮮明にすることです。鮮明でなければ、修正を求められることがあります。
そして、間違いなく実印で押印ください。 (認め印ではだめです)
上部の4つの押印は、捨て印です。捨て印は実印で押印してくださいね。登記申請後、登記所の人から遺産分割協議書の誤りを指摘された場合に、便利です。
日付欄の月日が空欄になっていますが、実際は協議した日(署名押印した日)を記入してください。
余談ですが、遺産分割協議は必ず、相続人全員で行ってください。一人でも欠けると、無効ですので、登記は完了しません。
登記所の人も当然に相続人全員そろっているかを戸籍をくまなくチェックしていますので、要注意です。
法務局には、集めた戸籍を全部、提出するんですが(後から返してくれます)、亡くなった人の相続関係を書き記した書類が必要です。
実務上、これを相続関係説明図と言います。
この相続関係説明図は、市役所で取り寄せるのではなく、やはり自分で作成しなければなりません。A4の紙を用意して、作成してみましょう。
氏名や住所等は、すべて正確に記載してください。登記所の人は、少しでも違ったりすると、連絡をしてきますから、注意してください。
赤字で「相続」の部分を囲みましたが、その他の人は「分割」になっていることに注意してください。不動産を取得する人のところだけ、「相続」としてください。
「作成者大西」と右上に見えますが、「作成者 大西 彰 ㊞」となっています。この印鑑は、みとめでも結構です。
紙面の下方にある四角い「ます」の中に「戸籍謄抄本及び除籍謄本は還付した」と書かれているのがわかると思います。そして、右には正方形のますがあります。
相続関係説明図を作成するときは、この部分も忘れずに記入してください。右の正方形のますの中は登記所の人が使います。この説明図をみながら戸籍除籍謄本をチェックするわけです。
そして、相続関係説明図通りに間違いないことを確認して、戸籍除籍類を返してくれるのです。この説明図は、戸籍除籍類を一枚にまとめたものだということになります。だから、重要なのです。
つぎは、